
9月5日(日)19時にオンエアされた「RADIOBERRY SDGs CONNECT」で選局した楽曲のSDGsコンセプトのご紹介をしています。オンエア後、1週間はradikoのタイムフリーでお聴きいただくことができます。お楽しみください。(RADIO BERRY SDGs CONNECT | radiko )
What’s Going On
苦悩しているのか微笑んでいるのか、底知れぬ感情を湛えているように見えるマーヴィン・ゲイがジャケットの「What’s Going On」は1971年、ベトナム戦争の最中に発表された。
その前年「悲しいうわさ」、「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」など快調にヒットを飛ばしていたマーヴィンゲイは、名デュエットと謳われた片割れタミー・テレルを脳腫瘍により失い、音楽活動を休止していたが、ベトナム戦争から帰還した弟から戦地の様子を聞き、一念発起して作り上げたのがこの作品。
表題曲「What’s Going On」は元々はシングル曲として発表され、アルバム収録曲とは別にレコーディングされたため、このアルバムの特徴の一つであるメドレー形式にはなっていない。
Mercy Mercy Me (The Ecology)
「Mercy Mercy Me (The Ecology)」は副題のとおり、環境問題をテーマとした曲。今でこそ珍しくないテーマだが、当時地球環境のことを気にしていた人間は皆無に等しかった。
一部の曲を除きメドレー形式になっているこのアルバムは、アナログレコードという性質上いったんは完結するため、「God Is Love」からメドレーで繋がるこの曲はA面最後にふさわしい盛り上がりをみせる。
暗い雰囲気の曲が多いこのアルバムにおいて若干明るめのこの2曲だが、曲の最後には不穏なシンセサイザーの音が聞こえる。
構成 / 上岡賢