RADIO BERRYで放送中の「ミュージックメモリー 〜音楽のSDGs」担当のケンです。
今日ご紹介するのは岩崎宏美「未来」です。
名曲「ロマンス」から始まったディスコ歌謡路線の代表曲です。
彼女がそれまで得意としてきた高音から大人びた低音をまじえだしたその後の作風に関わる重要曲です。
「ロマンス」の時点では彼女の歌を引き立てるように歌謡曲>ディスコぐらいの味付け程度の割合でしたが、この「未来」ではベースのドラムは四つ打ち、さらにイントロからディスコチックなストリングスが導入され、最後まで曲をけん引する要素のひとつになっています。
作曲者は筒美京平。ディスコ歌謡に先鞭をつけた人物としても有名で、この曲の大胆にストリングスを多用した作風は主にこの頃のフィラデルフィア・ソウルの影響が強いと言われています。
この気合の入ったディスコアレンジに岩崎宏美も負けじと、サビ部分で自身最高音のロングトーンシャウトを披露しています。(以下の動画1:17秒部分から)
このロングトーンについては彼女自身も難しいと言わしめる岩崎宏美最難度のパートと言われています。
曲、歌とも最高の出来栄えの「未来」でしたが、1976年は後に日本のシングル売上最高記録をマークした「およげ!たいやきくん」がほぼチャートを独占していたため、惜しくも1位を逃してしまいます。
デビューから3曲連続首位という夢は途絶えたものの、「未来」は現在でもコンサートで歌われ、定番のレパートリーになっています。
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