
12月28日朝、父が亡くなった悲しみをかみしめる暇もなく、葬儀の準備が始まりました。生憎なことに実家のお母さんが入院することになった妻は仙台滞在中。自分ひとりで葬儀の準備をすることになりました。
エコロジーオンラインという環境保護団体をやっている自分の場合、なるべく自然に負荷をかけることのないような葬儀にしたいと思って生きてきました。
ただ、父母については葬儀で子どもたちに迷惑をかけないようにと、自分たちで積み立てた簡易保険があったので従来通りの仏式を選択することにします。コロナ禍であることもあり、東京からの姉と甥を足した家族6人だけでの葬儀「家族葬」を選択。家族だけでの葬儀の「家族葬」を選択。お墓については、第2次大戦の供出で鉄の策を奪われながらも、ずっと家族の手で守り続けてきた大正時代の墓に入ることになります。
家の近くに家族葬対応の施設があり、家族6人の小さなお葬式をベースに内容を詰めて行きました。家族葬用の施設の利用料は会員価格で半額の15万円。棺、祭壇に飾るお花、霊安室の使用料、遺体を冷やすドライアイス、食事、香典返し等々で総計約70万円の見積もりとなりました。
これ以外にお寺の住職へのお布施が必要になります。
お布施については直接お寺の方に確認して欲しいと指導され、朝8時に電話をかけました。
「初めてのことで勝手がわからないので教えていただけますか?」と正直にお話をし、地域の相場として40万円をいただいておりますというお返事をいただきました。
この価格について葬儀社の方に聞いてみると、かなり良心的な金額ですよとのことでした。
お正月を自宅で迎えさせてあげたいということから、ご住職のスケジュールを確認しながら、30日にお通夜、31日に告別式という日程が決まりました。
28、29日には年内に予定していたネット会議を済ませ、29日に仙台から戻って来た妻と家族4人で葬儀の準備を始め、あっという間に30日の告別式を迎えました。
さて、気になる戒名ですが「寿翁勇徹信士」と名付けていただきました。
父は深く仏教に帰依していたわけでもありませんし、硬めの語感を持つ「居士」より「信士」の方が優しいお父さんに似合うと家族で話していたので、良い戒名になったね。と満足しました。
31日の早いうちに仙台に戻らなければいけない妻のために告別式を朝の9時からに設定。10時半からの火葬を終えて、妻は慌ただしく仙台に向かっていきました。
文 / 上岡裕