ニホンウナギの生態には謎が多く、 最近の研究により、産卵場所が西マリアナ海嶺であることが発見された。 卵から孵化すると透明な柳の葉のような幼生「レプトセファルス」となり、 稚魚であるシラスウナギへと形を変える。 黒潮に乗って日本の河口までたどり着いた後、川をさかのぼり、五年から十数年ほどで成熟する。
現在のウナギ養殖は、稚魚であるシラスウナギを捕獲し、養殖池で育てて出荷しているが、シラスウナギの減少が年々顕著となり、ニホンウナギは野生での絶滅の危険性が高い種とされ、2014年に絶滅危惧種に指定された。
ウナギの人口育成は容易ではないが、試行錯誤を重ね、近年、鹿児島県の養鰻場で世界初の完全養殖に成功した。しかし、コスト低減や生産量の安定化など、課題も多い。
えらの他に皮膚でも呼吸できるため、体と周囲が濡れてさえいれば陸上でも生きられる。雨の日には生息域を抜け出て他の離れた水場へ移動することもある。
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