エコロジーオンラインの初期、坂本龍一さんと一緒にartists’ power(ap)という船をつくった。
この船にはGLAYのTAKUROさんも乗ってくれた。この船をつくったおかげで全国のZEPPやソニーミュージックのスタジオがグリーン電力証書の活用を始め、その後、多くの放送局や施設がグリーン化するきっかけになった。そしてこのプロジェクトから「ap」の文字をとって「ap bank」も誕生している。
それらの取り組みのおかげで、エコロジーオンラインは昨年、新エネ大賞と環境大臣賞を受賞した。
あれから20年、新しい船の姿が見えてきた。
この船の最初の旅は音楽を活用して認知症を予防する社会をつくろうというものだ。
ZEPPのプロジェクトもライブを楽しんだ人が知らないうちに社会のグリーン化に協力する企画だった。今回もワクワクするエンターテインメントをシニアに提供することで自然に認知症予防につながる流れができればと思っている。
新しい船には自分が働いていたエピックソニーの仲間たちが乗ってくれた。モッズやエレファントカシマシなど、日本のロックの礎となった音楽を一緒に支えた仲間たちとのワクワクする旅が始まった。
自分にとってもまたとない認知症予防の旅でもある。
心強いのは日本認知症予防学会の先生たちもこの旅に参加していること。この機会を通して音楽と認知症予防をつなぐ道筋を明らかにしようと思う。
今回の旅には徳光和夫さんも同行してくれる。エピックソニーの仲間の一人が徳光和夫さんのマネージメントをしていたのだ。
さて、この船の名は「music for good」。
音楽を通していろいろな「good」にチャレンジしたい。
コンテンツフォーケアディレクター 上岡 裕