RADIO BERRYで放送中の「ミュージックメモリー 〜音楽のSDGs」担当のケンです。
今日ご紹介するのはピンク・レディー「ウォンテッド (指名手配)」です。
12週間連続1位を記録した飛ぶ鳥を落とす勢いだった彼女たちの放ったまさにモンスターシングルです。
実は「あの曲」が生み出されたきっかけだったという話も?
1976年に「ペッパー警部」でデビューした彼女たちは新人アイドルとしては異色の楽曲と股を大きく広げる独特な振り付けが当時のマスコミを中心に「下品ではしたない」と不評を受けるという異例のデビューでした。
しかし、耳に残る「ペッパー警部」という名前と「下品ではしたない」振り付けが子どもたちを中心にものまねの対象となり最終的に100万枚以上を売り上げました。
その後も「S・O・S」、「カルメン’77」など快調にヒットを飛ばし、「渚のシンドバッド」で初のミリオンセラーを記録。
異色のアイドルは国民的スターへ成長しました。
そして、120万枚を売り上げたといわれる「ウォンテッド(指名手配)」から連続ミリオンセラー記録がスタート。「モンスター」まで5作連続で続きました。
歌詞の「ある時謎の運転手、ある時アラブの大富豪・・・」の部分は変装を得意とする名探偵、多羅尾伴内が活躍する映画「多羅尾伴内シリーズ」から引用されている名フレーズです。
「ウォンテッド(指名手配)」はYellow Magic Orchestraの目にとまり、彼らはデビュー前のライヴで彼女たちの曲を演奏。
その後、彼らは「Technopolis」という曲を発表しますが、「ピンク・レディーを東京歌謡として研究して作った」というメンバーの坂本龍一の言葉が残っていることと、サビのフレーズ「トキオ」が「ウォンテッド」と酷似していることから「Techonopolis」は「ウォンテッド(指名手配)」をヒントに作ったのでは言われています。
異色のデビューと言われた彼女たちの曲を「東京歌謡」だと名付けた坂本龍一の先見の明はすごいものがありますね。
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