RADIO BERRYで放送中の「ミュージックメモリー 〜音楽のSDGs」担当のケンです。
今日ご紹介するのは宇崎竜童率いる横浜出身のロックバンド、ダウン・タウン・ブギウギ・バンド「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」です。
これまでの歌謡曲ではありえなかった語りスタイルの歌が新しく、キメのフレーズ「アンタ あの娘の何なのさ!」は当時の学校で大流行しました。
実はこの「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」は当初「カッコマン・ブギ」のB面として発売されました。これは前作「スモーキン・ブギ」が70万枚の大ヒットになったことから柳の下のドジョウを狙い「ブギ」モノの第2弾を発売したことによるものでしたが、「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」の有線でのリクエストが急上昇。急遽A面に繰り上げて再発売されました。
大ヒット曲『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』の裏話を語ろう
https://gendai.media/articles/-/55084?page=2
「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」の歌詞は作詞作曲のパートナー、また妻である阿木燿子によるもの。
ある日宇崎竜童が家に帰るとこの歌詞が書かれたチラシがコタツの上においてあり、試しにメロディーをつけてみようとしたところ歌いだしの「一寸前なら憶えちゃいるが」という歌詞がスーダラ節の「ちょいと一杯のつもりで吞んで」に引っかかり、うまくいかなかったところ、アメリカのトーキング・ブルースにしてみたところ上手くハマり、「アンタ あの娘の何なのさ!」というフレーズも思いついたのだそうです。
阿木燿子と言えば、横須賀ストーリーから山口百恵の多くの歌詞を手がけ、名作詞家として知られていますが、彼女の作詞家デビューはなんとこの「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」。
宇崎竜童のアイディアもありますが、彼女が歌謡曲として異色の作品を書き上げ、それまでの歌謡界には無かった新風を吹き込んだことは疑いようがないでしょう。
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