家族と長い時間を一緒に過ごせるお正月は『パーソナルソングリスト』をつくるのに絶好の季節です。
Youtubeを見ていても、spotifyを聞いていても、この曲を聞いた人はこんな曲が好きなはず!というオススメ曲をリコメンドしてくれます。1年をかけて好きな曲を聞くことで育ててきたspotifyはいい感じに成長。今年は勝手に選曲されたプレイリストを聞くことで懐かしいあの日が蘇りました。
我が家の母はこの3年、認知症初期の状態を行きつ戻りつをしています。数分前のことを忘れてしまうので、何度も、何度も同じ質問を繰り返します。それだけでもつきあっているこちらが参ってしまうわけですが、そんな時には音楽を聞いてもらうようにしています。
うちの母の場合、テレビが好きなので、ラジカセで音楽を聞かせるよりも、テレビにYoutubeを映して好きな曲を聞かせてあげる方が盛り上がります。勝手にオススメの曲が流されていきますから、どんな曲で口ずさみ、どんな曲で鼻歌を歌い、どんな曲で思い出を語るかがつぶさにわかってきます。それらの曲が母の『パーソナルソングリスト』になっていくわけです。
今年のお正月は母と過ごす時間が長かったので、かなりじっくりと音楽を聞かせることができました。今回の収穫は以下のような楽曲でした。
「赤いハンカチ」 石原裕次郎
「無法松の一生」 村田英雄
「くちなしの花」 渡哲也
「ろくでなし」 越路吹雪
「津軽のふるさと」 美空ひばり
「大阪しぐれ」 都はるみ
「時の流れに身をまかせ」 テレサ・テン
「おもいで酒」 小林幸子
越路吹雪が特に好きだったという母。カラオケのない時代なので仕事をしながらよく歌ったと思い出も語ります。
ちょっとイライラした時でも、好きな曲をかけてあげてしばらくすると気分もリセットされます。一緒に歌って時間を過ごしてあげると機嫌もよくなります。
皆さんも『パーソナルソングリスト』をつくって試してみてはいかがでしょう。
<参照リンク>
認知症になる前に、好きな音楽とその理由をメモに残そう
文 / 上岡裕